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株式会社カヤバの漆ブログ
TOP≫漆コラムの記事
2007/10/08(Mon)16:13
長所があれば短所もあります。
◇紫外線に弱い・・・蛍光灯程度の紫外線でしたら大丈夫ですが、直射日光は苦手です。
◇摩擦に弱い・・・クレンザー等を使用すると、漆の塗膜を傷つけてしまいます。
◇乾燥に弱い・・・乾燥した場所にしまいっぱなしにしていると歪みや割れが生じます。
◇かぶれ・・・完全に乾かすと通常は被れませんが、まれに体質で被れる人もいるそうです。
◇手間がかかる・・・全て手仕事で、乾き仕事なので、どうしても時間がかかります。
漆はちょっと丁寧に扱うという事だけ心がけてもらえば、
ずっと使うことができます。
それが、他の塗料にはない最大の魅力なのです。
長所を生かし、短所ともうまくお付き合いする、
長く愛着を持って漆を使ってもらえればと思います。
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No.17|漆コラム|Comment(0)|Trackback()
2007/10/07(Sun)21:00
漆の長所、他の塗料と比べて優れている点をいくつか挙げます。
◆自然素材なので安心です・・・人体にも環境にもやさしい素材です。
◆科学塗料のような悪臭がありません・・・塗ってすぐは天然漆の自然な香りがします。
◆酸・アルカリに強く、防水/抗菌効果があります・・・汚れにくく、お手入れ簡単。
◆耐久性があります・・・漆は強力な接着剤。一度硬化した漆は二度と溶解しません。
◆調湿/防虫効果があります・・・下地が木の場合、木の呼吸を妨げず長持ちさせます。
◆塗装の相手を選びません・・・木以外にも、金属や陶器、硝子など固体であればOK。
◆再生が可能です・・・下地がしっかりしていれば、何度も塗り直して使えます。
◆ふっくらと仕上がります・・・表面張力が大きいため、肉厚な仕上がりに。
◆使い込むほど艶が出ます・・・表面の漆が透け、色に深みが増します。
◆人や環境に関する事、◆性能に関する事、◆見た目に関する事と色分けしてみると、
漆は「優しく」「強く」「美しい」
=「日常使いに最適」で、「長く使える」素材だと
一目でわかっていただけるんではないでしょうか。
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No.14|漆コラム|Comment(0)|Trackback()
2007/10/04(Thu)17:47
普通の塗料ですと、水分を「飛ばして」乾きます。
しかし、漆は水分を「与えて」乾きます。
木が傷ついた時、自ら樹液を出して傷を治そうとする樹液=漆です。
科学的にお話しすると、樹液の中に含まれるウルシオールという成分が、
空気中にある水分と、酸素を取り込み酸化作用を起こさせる事により
「乾く」のです。
ですから、日本で一番乾きのいい時期は、湿度の高い梅雨の時期、
冬は逆に乾きにくくなります。
▲この様に漆に定期的に水分を与えてやります。
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No.15|漆コラム|Comment(0)|Trackback()
2007/10/03(Wed)17:10
漆の正体は、漆の木から取れる樹液です。
夏の暑い時期に、樹皮を傷つけて樹液を取り出す「漆掻き」を行います。
一本の木から取れる漆の量は200g程度。
採取されたばかりのろ過していない漆を「荒掻漆」といい、
ろ過された漆を「生漆」といいます。
▲生漆(きうるし)
この段階では水分を沢山含み乾燥が速い為、
下地や木目を生かした「拭き漆」という技法に使われます。
これらの工程後、質を均一にし、光沢や塗る時の平滑性を高める作業「なやし」。
さらに水分を3%までに徐々に抜く作業「くろめ」。
これらを行って初めて「透漆」という、飴色の透明度が高い漆ができます。
この段階で、顔料を混ぜて「色漆」を作っていくのです。
「黒漆」だけは「なやし」「くろめ」を行う前に鉄粉などを入れ、
化学反応を起こさせます。
この作業を得て初めて、深みのある「漆黒」が生まれるのです。
▲黒漆(くろうるし)
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No.13|漆コラム|Comment(0)|Trackback()